1993「鹿児島豪雨」
南九州の豪雨事例は数多いが,近年最も顕著であったのは1993年7月31日〜8月7日の事例であり,気象庁では「平成5年(1993年)8月豪雨」と命名している.極めて遅い時期まで停滞した梅雨前線(九州南部の梅雨明け平年値[1961-1990]は7月13日)の活動による豪雨であった.総降水量は宮崎県えびの高原で1258mm,鹿児島県溝辺町で863mm,鹿児島市で547mmなどとなった.7月31日〜8月2日,8月6日〜7日の2回降雨のピークがあり,前半は鹿児島県北部,後半は南部に多くの降雨があった.全国の被害は,死者・行方不明者79名(鹿児島県72名,ほとんどは土砂災害による),浸水家屋2万棟以上に上った.多数の被害の一方で,土石流に見回れたJR竜ヶ水駅や,最多雨域内の郡山町では,適切な避難誘導がなされ,人的被害を最小限に食い止めた事例が着目された.
もどる