


霞堤は、堤防の一部に、流路方向と逆向きの出口をあらかじめ作っておき、洪水時には洪水流の一部をここから逃がし、洪水の勢いを弱め,下流側で再び流路に取り込むといった治水技術です。現在のような強固な堤防を建設する技術がなかった時代に編み出されたものです。それほど大きな連続堤を作らずに、洪水を軽減できる利点があります。類似したものとして、堤防の一部の高さを低くした乗越堤(あるいは越流堤)というものもあります。
しかし、現在では、たとえ一部であっても堤防を越えて水が出ることが許されないという場所が増えてしまいました。また、霞堤などの存在をまったく知らずに家を建てたりする人も増えています。1998年9月の高知水害のときに、越流堤の存在を知らずに被災した人の話が新聞に紹介されています。
【使用地形図】1:25000地形図「伊那宮田」 昭和63年発行